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■第95号■1000分の1秒で決まる競技は?
ウインタースポーツの特徴はスピードですが、冬季オリンピックの種目には、100分の1秒単位ではなく、1000分の1秒単位で計測される競技が2種目あります。ショートトラック・スピードスケートとリュージュです。スピードが速く、100分の1秒単位では優劣を判断することができないからですが、計測の対象には、選手の身体に限らずスケート靴やソリの道具も含まれます。
長野オリンピックの女子1人乗りのリュージュでは、4レースの合計タイムが何と1000分の2秒差で、金メダルが決まりました。距離に換算すると、1レース平均1センチの差でした。ウインタースポーツは、ほとんどが狭いコースで行われるため、時間で順位が決まります。
■第94号■アルペンスキーの100分の1秒差は25センチ
冬季五輪の人気競技の1つは、雪の急斜面を猛スピードで滑降するアルペンスキーでしょう。最大斜度40度以上ものコースでは、距離約3キロのコースを2分前後で滑り降りるので、スピードは平均でも100km、瞬間的には130kmにも達します。強い足腰が必要ですが、メダルは100分の1秒単位で決ります
。
リレハンメルオリンピックでは、トップのタイムから1秒以内に、何と15人が並ぶ大接戦になりました。2位は僅か0.04秒差でしたが、メダルの色は金と銀に分かれました。時間は目に見えないので、差は判りにくいのですが、距離に直すと約1メートルでした。ちなみに、アルペンスキーのスタートは、選手の足がバーを15度以上開いた時点で測り出し、ゴールはストックや板ではなく、選手の身体部分で測られます。
■第93号■発車ベルはメロディ音に
電車の発車ベルにはメロディ音が定着しました。かつては、「ジリジリ...」のベル音で気持が戦闘モードになり、「何とか乗り込まなくては...」と無理をしていましたが、軽やかなメロディだと「まあいいか。次にしよう」となってしまいます。鉄道会社の狙いもそこにあります。
メロディ音は1部の私鉄が70年代に採用しましたが、JRでは80年代末に、不評だった電子ベル音(「ピロピロ」音)に代えて、楽器メーカーと共同開発しました。最初に導入された新宿、渋谷駅で好評を得たことから全国に広がったのですが、昨今では地域のカラーやつながりをアピールするメロディが増え、楽しさが増えました。蒲田駅で「蒲田行進曲」、恵比寿駅では発祥の地のビールメーカーのCMに採用されている映画「第3の男」のテーマソング、水道橋駅では「ジャイアンツの応援歌」など、JR東日本管内だけで400曲に上ります。
■第92号■成田空港のアクセス時間が大幅に短縮
「遠くて時間がかかる」と不評だった成田空港の鉄道アクセス時間が、大幅に改善されます。現在は東京駅からJRの成田エキスプレス(NEX)で60分、京成の日暮里から「スカイライナー」で51分かかっていますが、7月からは日暮里との間が36分に短縮されます。
千葉ニュータウン鉄道の印旛日本医大―成田空港間を結ぶ成田新高速鉄道が開通し、京成上野からの最短ルートが1本のレールでつながるためです。「スカイライナー」は新線に移り、山本寛斎がデザインした新型車両で1時間に3本が運転されます。新ルートには一般の特急も3本走りますので、在来線に残る特急3本と合わせると、1時間に9本の特急が運転される予定で、鉄道アクセスは便利になりそうです。
■第91号■命をつなぐゴールデンアワー
救急医療の充実が社会の関心テーマになっていますが、今日の世界の救急医療を一変させたのは、時間との戦いの必然性を説いた米国の外科医のアール・カウリー博士(1917〜1991年)でした。博士はベトナム戦争時の経験から、重傷を負った兵士が助かるか否かは、60分以内に蘇生術を受けたか否かで左右されると考え、地元のメリーランド州での交通戦争にヘリコプターによる救急体制を確立しました。そこで、今日の救急医療の世界では、高い生存率を確保できる治療開始までの60分を「ゴールデンアワー」と呼ぶようになりました。
「ゴールデンアワー」を生かす救急ヘリで大きな成果を上げたのがドイツです。アウトバーンでの交通事故死を減らすために70年から導入しましたが、整備の進んだ15年後には基地は35か所に増え、犠牲者は1万人余りに半減しました。日本でも救急ヘリは20か所で活躍していますが、残念ながら全国レベルでゴールデンアワーを維持できる体制はできていません。
■第90号■滞空時間を0.1秒延ばせ
バンクーバーオリンピックでメダルを期待できるのが、織田信成、安藤美姫選手など優秀な選手層の揃ったフィギュアスケートでしょう。中でも国内の競技会で初めて4回転サルコーを決めた安藤選手には、4回転ジャンプを披露して欲しいものです。
高回転のジャンプには、踏み切る瞬間に、高く飛ぶ動作と、体を速くひねる動作を同時に行う高度な技が必要ですが、安藤選手の特徴は、回転スピードが速いことです。女子で初めて3回転半(トリプルアクセル)を決めた伊藤みどり選手のスピードは、1秒間で5.3回転に相当しましたが、安藤選手は6回転する速さです(中京大湯浅影元教授)。世界トップレベルの選手がトリプルアクセルを決めるのに必要な平均的な滞空時間は0.58秒程度ですが、安藤選手はこの時間で4回転を飛んでいます。安藤選手は下半身の筋力を強化し、滞空時間も徐々に伸びていますので楽しみです。
■第89号■季節感を味わえる暦
今日使われているカレンダーの月は、1月、2月、3月...と月の順番を表示するだけで無味乾燥ですが、旧暦は、睦月、如月、弥生、卯月、皐月、水無月、文月、葉月、長月、神無月、霜月、師走と季節感と風情があります。しかし、民族によっては、もっと生活に即した名称を用いている例も多くあります。
あるアイヌ民族の例では自然の変化に加えて、生活との関わり合いが表現されています。「木の皮をとる月」(4月)、「ウバユリをどっさり掘る月」(6月)「ハマナスの実を少し掘る月」(7月)「松明をつけて鮭を探す月」(12月)「川瀬も凍る月」(1・2月)などです(佐藤泰正編『文学における時間』)。また、米インディアンのイロイロ族では、「太陽が再び大きくなる月」(1月)「草木が芽生える月」(4月)「刈り入れが始まる月」(8月)「寒さが再び来る月」(10月)などと呼ばれています。興味深いですね。
■第88号■チャイムはなぜ、キンコーンに?
学校で時間を告げる合図と言えば「キンコン、カンコーン」のウエストミンスターチャイム音が常識になっていますが、なぜ、日本ではあのメロディに落ち着いたのでしょうか。
昔の学校には「小使いさん」と呼ばれる用務員のおじさんが居て、時間になると拍子木を鳴らしたり、鐘を振りながら校内を回っていましたが、用務員制度が廃止されると「ジリジリ」のベルに置き換えられました。しかし、機械で鳴らされるベル音は耳障りで、不安感をかき立てたり、戦時中の空襲警報を想起させるなど、不評でした。そこで、1950年代から、「キンコン、カンコーン」のチャイム音が導入されました。
なぜ、あのメロディが採用されたかと言うと、短波ラジオから流れる英国放送協会(BBC)の日本語放送で使用されていた「ビッグベン」(英国国会議事堂の時計塔)のウエストミンスターチャイムの音がヒントになったからです。
■第87号■スイカに必要な時間稼ぎ
スイカやパスモ(首都圏)、イコカやピタパ(関西圏)が開発されて、交通カードをバッグに入れたままで改札口を通れるなど、電車の利用は便利になりました。スイカやイコカは最新のIC技術を駆使していることはさておき、改札でカードをかざす照合部分が、少しだけ盛り上がっていることにお気づきでしょうか。誰もがここに読み取り装置が組み込まれていると考えているようですが、実は機械が時間稼ぎをするための仕掛けなのです。
ICカードが提示されると、読み取り装置が日時、カード番号、残高など100ものファイルの中から最大8つのファイルを同時に開き、必要な照合をして、情報を書き換え、ファイルを閉じる作業を行うのですが、その時間に0.1秒強を要します。0.2秒があると十分なのですが、照合部を平らにするとその時間を確保できない旅客がいるので、斜めに盛り上げたところ、一瞬ながら皆が足を止めてくれるそうです。
■第86号■ヨーロッパ旅行が楽になる
2010年秋に新たな滑走路が完成するのを機に、羽田空港は国際線にも開放されるため、海外旅行は1段と楽になりそうです。
現在の首都圏の国際線の中心は成田空港ですが、深夜早朝は閉鎖されるため、欧州便は昼ころの日本出発で、欧州到着は夕方になり、出発日を含めて丸2日が無駄になっています。10年10月に4本目の滑走路ができると発着枠が3割以上増えることから、国際定期便が就航(現在の国際便はチャーター便のみ)します。日中は香港までのアジア路線に限定されますが、深夜早朝には制限が外されるため、欧米路線も就航します。
羽田は都心から最も近いので、都内からのアクセス時間が短くなりますが、最も便利なのは、欧州向けの夜行便が復活することです。1日の仕事を終えて深夜に羽田を発てば、睡眠をたっぷりとって、早朝のヨーロッパに着くことができます。
■第85号■マラソンに世界新記録がない理由
スポーツ競技に新記録はつきものですが、マラソンは「世界最高記録」が一般的です。コースによって路面の状況や起伏などの環境条件が異なるので、単純比較ができないからです。
現在の世界最高記録は、男子が2時間3分59秒、女子が2時間16分25秒です。男子はエチオピアのハイレ・ゲブレシラシエが08年9月にベルリン・マラソンで、女子はイギリスのポーラ・ラドクリフが03年にロンドンマラソンで樹立しました。男子の記録は、距離が確定した1908年からの約90年間で、50分(距離にして約12キロ)、女子は1926年からの約70年間に70分(同約15キロ)も短縮されました。
しかし、04年から国際陸連がコースの標準化を進め、世界記録を認めるようになったので、条件に適合したコースが増えれば、将来は世界新記録が一般化するでしょう。
■第84号■1000分の2秒差の勝敗
スポーツでの勝負は、計時・計測に電子の目が採りいれられて、より厳しく判定されるようになりました。オリンピック記録に残る僅差での金メダルは、僅か1000分の2秒差です。
1件は98年長野五輪の1人乗り女子のリュージュで、4回のレースの合計タイムで優勝したクラウスハールの記録は3分23秒779、2位のニューデルンフーバー(いずれもドイツ)は3分23秒781でした。ニューデルンフーバーは「2人の競技内容に差はなかったが、1人には幸運が、もう1人には不運があった」と語りました。
もう1件は72年ミュンヘン五輪での水泳男子400m個人メドレー決勝。グンナー・ラルソン(スウェーデン)とティム・マッキ―(米国)のタイムはともに4分31秒98でした。当時のルールに従って、1000分の1秒単位の記録が呼び出され、1000分の2秒差でラルソンが金メダルを手中にしたのですが、その差は僅か3・3ミリでした。その後、「プールの建築精度、水温、コース条件の差などを無視して1000分の1秒単位で勝敗を決することが公正か」との議論が巻き起こり、世界水連は、100分の1秒単位で同タイムならば2人にメダルを渡すようルールが改正されました。
■第83号■ボルトの記録更新のカギは反応時間
ジャマイカの巨星ウサイン・ボルトは、8月に開催された陸上世界選手権で、100mは9・58秒、200mは19・19秒と、自己の持つ世界記録をそれぞれ0・11秒ずつ更新しました。
2008年の北京オリンピックの決勝時の走りと比較して目立って改善されたのは、スタート時の反応時間の速さです。短距離走では、スタートピストルが鳴ってから、体が動き出すまでの所要時間が0・1秒以内のスタートは「フライング」と認定されますが、ボルトの反応時間は、100mでは0・165秒から0・146秒に0・019秒、200mでは0・182秒から0・133秒と、0・049秒も短縮されています。0・019秒と言えば瞬きにも等しい時間に過ぎませんが、1秒間に10m44cmも走るボルトには19・8cmもの距離に相当します。短距離走では、反応時間の速さがカギになります。
■第82号■世界記録はどこまで伸びるのか?
陸上競技の男子100m走は、09年8月16日にベルリンで行われた世界陸連で、ジャマイカのウサイン・ボルトが9秒58を記録し、ついに9秒5台に突入しました。
一時は9秒8台後半で停滞し、「人類の限界説」がささやかれていましたが、モーリス・グリーン、アサファ・パウエルなどが9秒7台の記録を次々と更新して、壁が破られました。さらに、08年の北京五輪でボルトが9秒69をマークしたばかりでした。
では、世界記録はどこまで伸びるのでしょうか。米国スタンフォード大学のマーク・デニー教授の研究によれば、人類の限界は9秒48だそうですから、あと0秒10ほど短縮できる余地がありそうです。デニー教授は海洋生物学者ですが大のマラソン好きで、1920年代からの世界記録の推移を調べ、統計学の「いずれ頭打ちになるモデル」を使って算出しました。
ちなみに、女子100m走の世界記録はフロレンス・ジョイナーのつくった10秒49ですが、限界値は10秒39で更新できる余地が少ないそうです。
■第81号■格安航空の秘訣は折り返し時間
最近は日本でも「オーストラリア往復7000円」など、海外格安航空会社(ローコストキャリア=LCC)の運賃が見られるようになりました。これは非正規運賃の格安航空券ではなく、正規運賃です。欧米では3割の旅客がLCCを利用し、アジアでも急速に拡大しています。日本での障壁はまだ多く、本格的な参入には至っていませんが、徐々に拡大しそうです。
事前に購入すればバス並みの運賃で利用できるLCCの秘訣は、徹底した「コストの削減」と「高い生産性」にあります。目的地で飛行機が折り返す時間を極力削り、1機が1日に飛べる時間を増やしたことです。大手では50〜60分が一般的ですが、今日の世界のLCCの基本モデルをつくった米国サウスウエスト航空では、6割のフライトは15分で折り返し、残りは20分だそうです。機内の簡単な清掃は客室乗務員が行いますが、正に「時は金なり」の精神が生み出す低価格運賃です。
■第80号■イチローが克服する時間の壁
大リーガーとして活躍するイチローですが、好成績を生み出すには乗り越えなければならない時間の壁があります。所属するマリナーズは西海岸にありますが、ニューヨーク(NY)までは3800キロ(札幌―香港間に相当)もあり、時差は3時間に達します。標準的な日程では22日間に1万6000キロ(東京―福岡間を8往復に相当)を移動しながら、18試合をこなします。
米国は国土が広いだけでなく、高低差の大きさも問題です。NYのヤンキースタジアムは海抜0mですが、デンバー球場は1600mにあり、気圧差も相当なものです。空気抵抗が少ないため、カーブの切れはNYよりも25%悪くなる一方、外野への飛球は0.3秒早く飛来し、かつ距離は7.4%も伸びます。時差の影響を最小限に抑え、飛球の速さ、飛距離を計算しなければならないイチローは、日本野球にはない時間の壁を克服しているのです。
■第79号■0.1秒はイチローを左右する大きな時間だ。
大リーガーイチローの活躍が止まらない。「時」の世界から見た彼の動作の特徴は、「時間を無駄にしない」ことだ。打ってから走り出す
ま
では完全に連続しており、2塁を駆け抜けて3塁に到達するベースランニングの動きには微塵の無駄もない。また、外野で捕球して返球する動作も完璧だ。
イチローは打ってから1塁までを最速3.7秒で駆け抜けるが、これは歴代大リーガーとしても最速記録のようだ。したがって内野安打が多く、彼の俊足ぶり
を意識している野手のエラーを誘発する。
1-2塁間の所要時間は最速3.5秒なので、盗塁も成功率が高い。優秀なキャッチャーでも2塁への送球には最低でも3.2秒かかるので、余裕は0.3秒
あるはずなのだが、走者は0.9mのリードで0.1秒をかせげるので、イチローに2.7mのリードを許すと、もはや勝ち目はない。イチローにとっての0.
1秒は、とてつもなく大きな時間だ。
■第78号■西郷ドンは懐中時計の愛好者だった。
明治維新の動乱期に活躍した西郷隆盛(1827-1877年)が、懐中時計の愛好者だったことはあまり知られていない。銅像に表現さ
れた和服姿に犬を連れた風貌や、伝えられる豪放磊落な性格は、精密な時計のイメージと馴染まないが、西郷は少なくとも2つの懐中時計を愛用していた。
薩摩(鹿児島)生まれの西郷は、藩主島津斉彬に登用されて江戸に詰め、諸大名の参加を含む幕政改革を主調する斉彬の手足となって働いた。斉彬は志半ばで
世を去ってしまうが、薩摩藩の最後の藩主となった島津忠義は、西郷の働きぶりをねぎらって、舶来の金時計を贈ったという。遺品のひとつは鹿児島県歴史資料
センター黎明館に、もう一つは尚古集成館に所蔵されている。西郷ドンは西洋の時計を見ながら、思いを世界に巡らせていたのだろう。
■第77号■宇宙の年齢は何歳でしょうか?
人類は宇宙のほんの一角で生存しているだけなのに、体験もしていない時間の長さを計ったり、宇宙の年齢を解明してしまうから凄いものです。もっとも、20世紀の半ばまでは150億歳程度と考えていました。根拠は、銀河系を囲み込むように散在する球状星団内の赤色巨星の年齢が120〜140億歳と推定され、母体である宇宙はそれよりも老いていなければならないからです。 一方、宇宙はビッグバンによる誕生から膨張を続けているので、膨張係数を割り出すことで年齢を推測することができます。特に90年代からは、宇宙空間に設置されたハッブル望遠鏡や、専門の探査衛星が打ち上げられたことで、正確な観測データを得ることができるようになりました。その結果、2003年に137億歳と絞られました。地球の年齢が46億歳ですから、宇宙は地球が誕生する遥か昔から存在していたことになります。
■第76号■時計に使われる金は純金なの?
金時計という言葉には憧れを感じますが、すべての部分が純金だけでつくられているのでしょうか。金は高価な金属ですが、硬さに難点があり、歯車など硬度が必要な部品には向いていません。腕時計で使われるのは、ケース、ブレスレット、ベルトの尾錠、針、リュウズなどの素材です。純度を示すK(カラット)記号は金の含有率を示し、純金(24金)に対する純度を表します。18K(金)は24分の18ですから、含有量は1000分の750、14金は583(58・3%)となります。 純金が使用されることはまれで、強度を高めたり、色の変化を出すために他の合金と混ぜて使用されることが多いです。代表的なカラーとしては、イエローゴールド=金3・銀+銅1、ピンクゴールド(ローズゴールド)=金3・銀+銅+亜鉛+ニッケル1、ホワイトゴールド=金6・パラジウム1、グリーンゴールド=金19に銀5の割合で混合します。但し、イエローゴールドでも民族、肌の色などによって色の好みは少し異なります。一般的にヨーロッパでは青みがかった金色が好まれ、日本人は赤みがかった金色が好きなようです。
■第75号■時計のガラスは窓用とは違うのですか?
一般のガラスは、珪酸アルカリ、珪酸石灰など数種の珪酸塩類を溶かし、融合させてできる透明または半透明の固溶体です。ガラスは硬度は高いのですが、脆いという特性を持っています。特に製造時に急に冷やすため、内部と外部の収縮が大きく、歪みを抱えているので、急激な温度変化を受けると破壊しやすい特性があります。 時計のガラスは無機と有機に分けられます。無機ガラスの良質なものは、珪砂、ソーダ灰、炭酸バリウム、硼砂、亜鉛崋、砒素などからつくられるもので、鉄分の含有量が少なく、堅いので、光沢が良く、キズがつきにくい特長があります。有機ガラス(有機物質、主に合成樹脂を主体とする原料)でつくられる風防ガラスは、空気を通し、軽くて割れにくいという利点がありますが、光沢が劣り、キズがつきやすく、文字板が見にくくなることがあります。また、有機ガラスは成型の自由度が大きいので、膨らみをもったボンベガラスなど温かみのあるデザインの時計も可能です。
■第74号■時計の防水性能はどれも同じですか?
防水構造を採るとケースが厚く、ごつくなることは避けられないので、時計の薄さと防水機能は一般的に相反することになります。国際標準化機構(ISO)の規格による日本メーカーの防水仕様を紹介しましょう。【1種=日常生活用防水】洗面や雨など、通常の日常生活で想定される水に対応。2気圧での静水圧加圧と水中に1時間放置されるのに耐える耐水性を保証。【2種=日常生活用強化防水】水をよく使用する仕事や空気ボンベを使用しない素潜り、水泳、ヨットなどのマリンスポーツに使用可能。4気圧での静水圧加圧と水中に1時間放置されるのに耐える耐水性と、動的防水性を考慮してボタンなど操作部に垂直方向で外力5ニュートンの衝撃を保証。 蛇口から出る水道水の圧力は通常でも1〜2気圧ですが、放水の向きや量によっては5気圧にも達することがあります。日常的に水を浴びる可能性があったり、もっと強い防水性能を望まれるのであれば、潜水用防水時計(ダイバーズウオッチ)をお薦めします。使用する目的に合わせ防水仕様のランクを選択することが大切です。
■第73号■腕時計の精度について
日本が世界の誇れるのは「平均寿命」の長さです。国民が健康で、新たに生まれる命が大切にされる一方、長生きできる環境が整備されていることの証しだからです。日本人の平均寿命は女性85・99歳、男性79・19歳で、女性は23年連続で世界1、男性はアイスランドの79・4歳、香港の79・3歳に次いで3位でした(07年)。厚生労働省では平均寿命が伸びたのは、3大疾患の、がん、心臓病、脳卒中の治療成績の向上によると分析していますが、3大疾患が克服されれば、女性は93・11歳、男性は87・44歳まで延びる見込みだそうです。 一方、世界保健機構(WHO)の調査によると、アフリカでは平均寿命が延びておらず、先進国と後進国との間で格差が広がっています。世界で最も短いのはシエラレシオの男性とスワジランドの女性の37歳で、アフリカ全土でも女性50歳、男性48歳で、世界平均の女性68歳、男性64歳と比べても大幅に低いのが現状です。
■第72号■便利なウオッチの活用法(2.重さ)
次は重さの秤の代用です。ウオッチの重さを測るにはキッチンなどで使う秤が適しています。紳士用は皮ベルトのドレスウオッチで40〜50グラム程度、皮ベルトの機能時計で50グラム前後、メタルベルトのウオッチで60〜90グラム、ダイバーズウオッチで100グラム程です。用途は、川で釣り上げた魚、野外料理で使う材料などさまざまです。 応用を利かせるには、測る対象を分割したり統合することです。頭の中の重さは分割したり、倍加させることは無理なので、測るものの方を工夫し、「比較」を利用します。50グラムの時計で肉を200グラム用意することは難しいのですが、4回に分ければかなり正確に測れます。分割が面倒であれば、テコの原理を応用すると計測の範囲は大きく広がります。200グラムの肉の例でも、割り箸とヒモを使い両端に時計と肉をぶら下げ、ヒモでしばって吊り下げる支点を時計から5分の1の所に置けば可能です。 人間は、何もない所で重さを推察することは苦手ですが、比較することには長けています。自分の時計よりも軽いのか、重いのか、同じ位なのか。自分の使い慣れたウオッチではっきりした目安ができると、それより軽いか思いかを判断する推量は確実なものになります。50グラムの時計よりも少しだけ重いのであれば、55〜60グラムだろうと推量できます。まさに「頭と時計は使いよう」です。
■第71号■便利なウオッチの活用法(1.長さ)
ウオッチは時を測る道具ですが、使い方によってはモノサシの代用にも使えます。それには自分のウオッチのサイズを正確に知ることです。まずは長さです。革ベルトの時計やメタルベルトのフリーサイズは全体を伸ばして先端から先端までを本物のモノサシを使って記憶します。(三つ折れ式の場合にはボールペンの先端かゼムクリップを使って、ベルトを外せるように練習をしておきます)。次にモノサシでちょうどの長さ、例えば2センチ、5センチ、10センチなどに相当する部分を捜し出します。ベルトの幅、ベルトの駒の4個分などどこでも構いません。ヤスリかドライバーで小さな目印をつけておけば完璧です。 用途としては、釣り上げた魚の大きさや降雪の深さを測る、宅急便のサイズを確認するなどさまざまですが、大きなものを測るには、紙か布をワンクッション使うと便利です。50センチもあるような大きな魚の場合には、魚は折り曲げられませんが、紙は曲線にあてがって魚の大きさを紙に置き換え、紙を伸ばせば正確に測れます。地図上の距離を縮尺から推察するときも、平らにならないボールペンなどでは測りにくいものですが、精密部品で平らにできている時計を使えば楽に測れます。
■第70号■世界1の時計コレクターは?
古今東西に時計のコレクターは多いが、史上最大は中国清朝時代6代の皇帝乾隆帝(在位1735〜96)だろう。宮廷で時計の管理にあたっていたバレンティン・シャリエ神父が1736年にイエスズ会本部に送った書簡によると、即位間もないこの時期でも、4000点以上の時計を有し、保守管理に携る中国人は100人もいたという。 宮廷で時計の収集に力を入れ始めたのは4代皇帝の康熙帝(在位1661〜1722)だ。精巧な機械と、時を奏でる美しいメロディに魅せられ、宝石をふんだんに使った装飾時計をつくるために、宮廷に専用の時計工房までつくった。康熙帝は自国の時計だけでは飽き足らず、欧州の時計先進国に豪華な時計やからくり時計を発注した。今日では、当時に製作された豪華なクロックを清朝時計と呼ぶ。 ギネスブックによると、現代の最大コレクターは米国ワシントン州ヤマキのロバートウオーカー氏で、20年間に1920個のウオッチを集めたそうだ。
■第69号■早起き世界1はどこの国?
世界1早起きの国はインドネシアだ。米国の調査会社がアジア、米国、欧州の28か国で行ったインターネットの自主調査によれば、インドネシアでは72%の人が6時前、91%が7時以前に起きている。早起きの多いのはアジア地域で、2位がベトナム、3位がフィリピンと、ベストテンの半数がアジアの国で占められた。日本は8位で21%が6時前に起床しているが、7時以前は64%だ。 一方、夜更かしのナンバーワンはポルトガルで、午前0時以降に床に就く人が75%、1時以降も28%に上っている。2位は台湾で南の国の人は一帯に寝就きが遅いが、欧州から10傑入りしたポルトガル、スペイン(5位)、イタリア(10位)の3か国はシェスタ(昼寝)の習慣で知られる南欧の国だ。 日本は60%が午前0時を回ってから、4分の1が午前1時を過ぎてから就寝しているが、遅寝と早起き10傑の両方に顔を出しているのは日本だけなので、睡眠時間は最も短く、41%が6時間以内と答えた。最もよく寝るのはオーストラリアとニュージーランドで、3割が平均8時間も睡眠している。
■第68号■ロンドン時計塔“ビッグ・ベン”の由来は?
“ビッグベン”は、ロンドンのテムズ河畔のウエストミンスター橋のたもと、国会議事堂の北側に接するゴシック様式の大きな時計塔ですが、壮麗な装飾が日本人にも人気です。時計塔は高さが95・7mあり、直径7mの円形に312片の乳白色のガラス片で構成された白い文字板は、夜になるとガス灯による内照で白く光ります。機械は、天才時計師といわれたエドワード・デントの設計・製作によるもので、1日の誤差は0・2秒以内という驚異的な精度ですが、現在はグリニッジから発信されている標準時の電波信号で誤差を修正されています。鐘は“ビッグベン”と呼ばれる直径2・74mの鐘を含む5つ鐘で構成され、“ビッグベン”は高さ2・2m、重さ13・7トンもあります。 現在の議事堂は時計塔は初代の建物が1834年に火災にあって炎上したため、さまざまな紆余曲折を経て、1852年に再建されました。再建作業にあたっては、“ビッグベン”のニックネームで親しまれていた大男のベンジャミン・ホール卿が、議会の時計塔の初代設置委員長として東奔西走したことが広く知られていました。そのような経緯もあって、議会でホール卿が名称を「セント・スティーブンにしよう」と演説をぶった折りに、「“ビッグベン”でいいじゃないか」との掛け声に議員一同が賛成し、卿の功労を称えてすんなり決まったとのエピソードが伝えられています。
■第67号■フライングはどうやって見つけるの?
スポーツにおけるフライングの判定もかつては審判の目視に頼っていましたが、判定装置の開発が進みました。いち早く実用化したのは競泳のリレーでした。後泳者のフライングは際立って有利になるため、違反を確実に判定することが望まれていましたが、前泳者のタッチと後泳者のスタートの高さに差があることに加えて、水中でのタッチは水しぶきに阻まれて目視では判定が難しい競技でした。電子計時では、前泳者のゴールタッチと後泳者のスタート信号を機械が自動的に照合し、即座に判定します。最近のプールには、選手がスタート台に立つと重みを感知し、重みがなくなった時刻をスタートと判断し、タッチ板に強く触れるとゴール信号を記録するシステムが組み込まれています。 陸上短距離走の判定装置は、選手が足を乗せるスターティングブロックに仕組まれています。ルールによれば、「ヨーイ!」の掛け声の後に選手はいったん身体を静止しなければなりませんが、スタート合図から1000分の100秒(0・1秒)以内に身体のどこかが動いた場合には、フライングと判定します。 スターティングブロックは、選手が踏ん張ってスタートをしやすくする機能を果たすとともに、体重のかかり具合も感知しているのです。判定装置はフライングを検知すると即座に警報音を出してスターター(出発合図係)へ知らせるとともに、何レーンで違反があったかを表示します。
■第66号■世界一時差の多い国は?
アメリカ合衆国には本土だけで4つの標準時(東部標準時、中部標準時、山岳部標準時、太平洋標準時)がありますが、アラスカ・ユーコン、ハワイを加えると、6つの標準時になります。東海岸と西海岸の距離は約3800キロあり、時差は3時間です。繁雑だと感ずる反面、フットボールシーズンにはこの時差を利用すると、テレビの生中継を1日中楽しむことができます。 超大国ロシアは11の時間帯に分かれています。西端のサンクトペテルブルクは東経30度にあり、グリニッジを基点とする世界時よりも1時間だけ早いのですが、東端のアナジーリは東経180度なので、12時間も早まります。しかし、11時間差と言えば、朝の7時と夕方6時の差になるわけで、「おはよう」と「今晩わ」、朝食と夕食の差です。日本から11時間差は、何とロンドンを通り越して大西洋上の島々ですから、国の広さを実感します。 一方、広い国土を持ちながらも時差がないのが中国です。東西は約5000キロもありますので、世界ではこの距離を5つの時間帯に分けるのが一般的ですが、国の政治制度に則り、1つの標準時(北京時間)で運用されています。
■第65号■時計と太陽で方角を知る法
知らない土地を歩いている時に、方角が判らなくなったことはありませんか?もしも、それが冬の雪山だったら、命の危険さえあります。 でも、アナログ(針式)時計を持っていれば、太陽の位置から簡単に方角を割り出す方法があります。時計の時針(短針)を太陽に向けると、短針と文字版の12時の中間が真南になります。したがって、その反対方向は北になりますね。 一方、磁石を持っていれば、太陽の位置と重ねることで、現在時刻を推定することができます。まず、紙に円を描き、中心を通る線で24等分します。磁石を使って、昼の12時を真南に向けると、太陽の位置にある時刻が現在時というわけです。知っていると便利ですね。ちなみに、時刻と地理上の位置は深い関係があり、いずれも、時、分、秒の単位で表します。
■第64号■「フォーク並び」はいつからか?
窓口やトイレでの順番待ちでは、一列になって待機する「フォーク並び」が、公平で気持ちの良いものです。かつては窓口ごとに列をつくる待ち方でしたが、進み具合にばらつきがあるために、列の皆がイライラしていました。 日本で取り入れ始められたのは90年ころで、銀行店舗での普及が早かったようです。銀行はそれまで番号札で順番を整理していましたが、ATM(自動支払機)には「フォーク並び」が効率的だからです。提言をしたのは前橋市で短大の講師をしていた女性で、欧州のトイレでの体験を元に88年にセミナーで発表し、すぐに地元のデパートや成田空港に採用されました。しかし、「フォーク並び」の呼称を考えたのは別の人で、91年にインタークロス研究所主催の日本イベント大賞において、「東京やじ馬連盟」なる団体が提案し、ネーミングの佳作を受賞した記録が残っています。 気が付けば、今では「フォーク並び」が主流になっていますが、短期間に普及したのは驚きですね。
■第63号■意外に大切な時計のTPO
最近若者の時計の装着率が増えています。一時は「時計は携帯に付いているから」と腕時計をしない若者も見られましたが、さすがに取引先との大切なビジネスシーンで携帯を取り出すのは「マナー違反」との認識が広まりつつあるようです。本人は時間を見るつもりでも、相手からすれば「こんな大事な時にメールでもないだろう」となります。時計の良さは「さりげなさ」にあります。 一方、お詫び会見での派手な時計が顰蹙を買った例もありました。被害者に多大な損害を与え、謹慎し、全身で「申し訳けなさ」を伝えなければならない場で、アクセサリーが不遜な態度を表してしまったのです。腕時計がファッションに占めるボリュームは小さいのですが、アクセサリーはファッションを左右するスパイスであり、自己表現のひとつなのです。 ドレスウオッチ、スポーツウオッチ、宝飾時計、キャラクターウオッチなど機能もいろいろありますが、金色、シルバー、コンビカラーなどテイストもさまざまです。ファッションとTPOをわきまえて、「さりげなく」スパイスを利かせての時計選びが、本当に粋なおしゃれです。
■第62号■新幹線の発車ベル音は何秒か?
東海道新幹線の駅で鳴らされる発車ベルの時間は9秒間に決められています。JR東海によると、10秒以上鳴らしていると「駆け込み乗車」を誘発し、短すぎると「乗るべき乗客の乗り遅れ」が増えることが判明したからです。 駆け込み乗車による事故やケガは後を断たず、乗客がドアに身体をぶつけたり、他の乗客とぶつかってケガをするほか、駆け込もうとする乗客自身がホームや階段で転倒して骨折事故になることも多いのですが、発車の際に鳴らされる駅のベル音や案内放送が駆け込み乗車を誘発する原因になっていることは前から指摘されていました。 駆け込み乗車の事故やトラブルが多いことに悩んだJR東海が東京駅でテストを重ねた結果で、9秒間にしたところ03年度には516件もあった事故を、06年度には401件に3割も減らすことができました。ベルが長いと、「間に合うのでは」と駆け足になったり、他の駆け出す乗客に引きづられて駆け込もうとする心理が働くからのようです。
■第61号■中秋の名月は満月か?
月見は秋が最高とされています。満月は毎月のようにありますが、空気が乾燥し澄み渡った秋が最も美しく鑑賞できるからです。「中秋の名月」(十五夜)は中国の唐の時代に始まったものが日本に伝わり、9世紀末〜10世紀頃から貴族たちが月を愛でるために酒宴を張り、詩歌を詠じました。中国では月餅を供えましたが、日本では月見団子です。 「中秋」は、旧暦で秋のまん中を意味する8月15日を指すので、08年は新暦の9月14日にあたりますが、満月は翌15日です。「中秋の名月」は暦上の行事で、「満月」は月と地球と太陽が一直線上に並ぶ天体上の配列によって起こる結果です。旧暦は月齢を基本にしているものの、旧暦の日付は正午の月齢を四捨五入するために正午の月齢からプラス1日になります。一方、月の運動は軌道が楕円形なことに加えて月の運行にふらつきがあり、満ち欠けの周期は14〜16日の間で変化するので、「中秋の名月」と「満月」は最大2日間のズレが生じます。事実、1860年から2010年までの150年間に一致するのは僅か56回で、確率は37・3%に過ぎません。
■第60号■サマータイムの効果は?
日本でサマータイムを導入して、標準時を7か月にわたって1時間繰り上げると、どのような効果があるのでしょうか。 社会経済生産性本部の試算によれば、年間で93.4万キロリットルの原油に相当する省エネと、40.2万トンの温室効果ガス(CO2)の削減につながるそうです。具体的には、家庭用や業務用の照明、スポーツ施設での照明、業務用冷房などで99.6万キロリットル分が減りますが、家庭用の冷房需要が6.2キロリットル増えるので、差し引きでは93.4万キロリットル分の節約になります。これは全国民が66日間テレビを楽しむ電力量に相当します。 一方、日照時間を活用して屋外での活動やスポーツが増えることから、レジャー、娯楽、外食などが増え、名目国内総生産(GDP)を1兆1759億円押し上げる効果を期待できます(第一生命経済研究所)。具体的には娯楽・レジャー産業で4976億円、外食・宿泊が3156億円など様々な分野で増えますが、住居費・電気・ガス代は1451億円減ります。しかし、一番大切なのは、国民の生活習慣が健康的な方向に転換することでしょう。
■第59号■夏以外でもサマータイム
サマータイムは「夏時間」と訳されるので、夏の間だけに実施されると思っている向きも多いようですが、実際は年間の6〜7割の期間に及びます。欧州では3月最終日曜日から10月最終日曜日までの7か月間で実施されていますから、年間の58%です。米国ではサマータイムではなくDST(日照節約時間)と呼びますが、07年からは3月の第2日曜日から11月第1日曜日までの8か月間ですので、何と66%に達します。日本への導入は欧州と同様の案が有力視されています。 米国で本格的にDST制度を導入されたのは1966年で、当時は4月から10月までの6か月でした。しかし、石油危機の度に延長され、07年にはさらに1か月延ばされて8か月になりました。ここまで長いとむしろサマータイムを標準時間にして、冬期の4か月にウインタータイムを導入した方が自然な位です。 面白いのは、実施国であっも、一部の地方では実施していないことがあることです。米国ではインディアナ州やオーストラリアの西半分の地域は農業のウエイトが高く、「牛はサマータイムが判らない」との理由で、ハワイとアリゾナ州は赤道に近く日照時間に季節の差がないため、実施していません(但しインディアナ州は06年から導入)。
■第58号■サマータイムの問題点
日本でサマータイムを実施する方法には、標準時そのものを1時間早める案と、標準時の子午線を夏の間だけ東経135度の明石から、150度(択捉島の東)に移動させる案が考えられる。東日本では生活時間が自然時間に近づくメリットがあるが、西日本では逆に差が拡大するなど、地域によって標準時と地方時の乖離が拡大する問題もある。 サマータイムの導入のためにコストがかかるのは、電力メーターや信号機の改修のほか、時間制の契約になっている料金体系のソフトウエア改修費などだ。 だが、コスト以外の課題もある。損害保険などに規定している時刻の取り扱いや、切り替え日における労働時間や鉄道ダイヤの調整などに加え、国際空港での年間ダイヤの調整だ。国際線の発着時刻は、世界標準時を基に発着枠が確保されているため、サマータイムの導入によってやっかいな問題が起こる。遅すぎる時間帯が割り当てられていた航空会社は歓迎するだろうが、現状でも早すぎる時間帯にある場合は、さらに1時間の繰り上げに難色を示すだろう。時間を掛けて各社のダイヤを調整する見込みだ。実際に法案が通っても、実施は2年後となる。
■第57号■サマータイムはDST?
夏場の時間を1時間進める「サマータイム」はヨーロッパでの呼称で、アメリカではデイライト・セイビィング・タイム(DST)が使われる。アイディアを最初に提案したのは日照時間の少ないイギリスで、「夏場に太陽の光を多く浴びれば、病気になることも減り、国民の健康が増進される」との考えが発端だった。最初に導入したのは第1次大戦下のドイツで、「労働時間を伸ばして軍需物資の生産を増やす」ための暫定措置だったが、イギリス、フランス、北欧3国は1916年から正式に導入している。 アメリカでは1918年から、戦争の度に「日光を有効に活用する目的」でDSTが暫定的に採用されたが、戦争とともに終了していた。正式な制度として導入されたのは1967年からだ。日本でも戦後の占領下に、連合軍司令部(GHQ)の指示で1948〜51年に導入された経緯がある。 欧米の主要国で本格的に普及したのは1960〜70年代で、「エネルギーの節約」「明るい時間の活用」などの理由が多いが、中には「夕方ラッシュ時の交通事故の減少」を期待した国(カナダ)もある。実施後の調査によれば、「交通事故の減少」をカナダ、アメリカ、ヨルダン、チリが、「交通渋滞の緩和」をポルトガル、アイルランドが挙げている。(「地球環境と夏時間を考える国民会議」調査)。
■第56号■時計に入っている石とは何?
時計の話に欠かせないのが「受け石」です。道端に転がっている「石」を想像すると理解しにくいのですが、一体どんな「石」が時計に入っているのでしょうか。 素材で多いのがルビーで、他にサファイア、ダイヤモンド、ガーネットなどの人造宝石や半貴石が使われます。ルビーはダイヤモンドに次いで硬いので、摩擦に耐え、油が良く保たれるという特性がある上、金色や銀色の機械体の色とマッチする見た目の良さも考慮されています。 時計の機械体は、車の車台に相当する地板(ルビ:じいた)を基盤にして組み立てられ、部品は垂直な軸に取り付けられます。軸は回転したり、往復運動で動きますが、軸と地板が直接接すると、金属材料同士だけに摩耗して時間精度が落ちたり、機械が故障するため、軸受けに摩耗の少ない「石」が必要なのです(ピン・レバー・ウオッチは使用せず)。クオーツでは石数が少なくて済むのですが、標準的な機械式の腕時計では、最低7石、標準で17石、最大25石が必要です。
■第55号■時計にとって、磁気は敵か味方か。
時計が不具合になる原因で、気が付きにくいものに磁気があります。磁気は目に見えず、短時間ならば人間は感じないのですが、強いと時計の時間精度の遅れや止まりを誘発します。身の回りのものでは、強い電磁気を使用している電話機や、電磁ネックレスなどの健康機器、電動マージャン台などがあります。磁界の強さは磁力からの距離の二乗に反比例するので、時計を少し離すだけで数値は大きく下がりますから、強い磁気に近づけないことが一番ですが、磁化(着磁)した場合には分解して脱磁しなければなりません。。 機械式時計では、鋼の部品(テンプ、アンクル、ガンギ車、巻真、ゼンマイ、ケース等)が磁化されると精度に影響が出るほか、強い磁気では止まります。アナログ(針式)クオーツ式時計には、ステップ(間欠式)モーターが使われているため、強い磁界に入ると、交流磁界では針がぐるぐると回転して時間が大きく進んだり、直流磁界ではモーターが止まりします。時計を磁界から離せば時計の機能は元に戻りますが、機械体が磁化してしまうこともあります。デジタル式クオーツ時計にはステップモーターが無いので、磁気の影響は受けません。強い磁気を受ける可能性が予想される場合は、耐磁機能が強化された時計か、鋼部品を使っていないデジタルウオッチがお勧めです。
■第54号■祝いごとはなぜ午前中が良いのか?
時のマナーでも大切なのは冠婚葬祭です。昔から重要なことは午前中に行うことが常識と考えられてきました。結納、建築の建前、完成披露なども午前中に執り行うのが正式とされています。また、就任や昇進のお祝いなどに伺うのも午前中が礼儀とされています。時間は1日の時間は同じように見えるのですが、午前中が汚れのない純白の時間で、発展や繁栄を祈ってお祝いをすることにふさわしいと考えられているからです。 日本人の意識の中には、午前は「新しい1日の始まり」、「汚れていない時」、「勤める時間」という概念があります。バージンであることは、相手に提供するのに失礼がないということになります。また、太陽が昇っていることは、「上昇」「登り」に通ずることから縁起をかついで良いとされます。但し、マナーに捉われすぎるのも考えもので、互いに忙しい場合には、先方に会ってお祝いを直接伝えることを優先するよう、専門家も勧めています。
■第53号■時計用電池はなぜ高いのか
腕時計の交換用電池が高いと感じたことはありませんか?確かにカメラ用などと較べると高いのですが、時計用電池には高い品質が必要なのです。 クオーツ時計で電気を使用するのは、 水晶振動子などで構成される発振回路 振動子から発信される高い振動数を分周するICやLSI 電気信号を歯車の動きに転換するモーターなどですが、カレンダーやセンサーなどの付加機構があれば、そこにも必要です。腕時計を動かす消費電力は僅か0.0000009ワット程度なので、全てのエネルギーを一度に使っても、家庭用の電球を数秒間点灯できる程度にすぎません。しかし、高い精度を維持するには、寿命の切れる直前までムラ無く電圧を維持する性能と、低温でも機能を発揮することや、漏液のしにくい品質も必要です。 電池交換の作業は一見簡単に見えますが、取り扱いに注意をしないと、電池を漏電させたり、周りを覆っているゴムパッキンを傷めてしまうこともありますので、交換は信頼できる店に依頼しましょう。
■第52号■週の始まりは月曜?それとも日曜日?
まず、1週間はなぜ7日間なのでしょうか。古代人は地球から最も近い天体である月に注目していました。月の満ち欠けは地球の潮の干満に大きな影響を与えるばかりか、人間の生死にも影響を及ぼしています。誰もが肉眼でとらえることのできる月の変化は、新月から上弦の月までが7日間、そこから7日間ごとに満月、下弦の月、新月へと姿を変えていきます。したがって、月の動きを中心に暦を構成する太陰暦では、この7日間ごとの月の位相の変化(朔月)は重要な周期だったからと考えられています。 当初のバビロニアの暦では太陰暦を用い、土曜日から7日目ごとに安息日のある七曜の暦だったのですが、その後キリスト教上の理由から日曜日が安息日となったために、土曜日が週の終わりになりました。しかし、近年の週休2日制の普及で土日を週末と扱うケースが定着しました。理論的には月曜日が週始めなのですが、多くの月間カレンダーが左端の始まりに日曜日を置いているため、人によって週の始めを日曜日と理解しているケースも多く見受けられます。したがって、「今週」や「来週」の「何曜日」との約束は間違いの元にもなりますので、合わせて日にちも確認しておくと安心です。
■第51号■初日の出を一番早く拝めるのはどこか?
日本で最も早く初日の出を拝めるのは北海道の東端と思っている人が多いのではないでしようか。確かに春から秋までの日の出はアラスカの方角に上がる感じなので、根室半島が最も早いようです。例えば08年夏至の6月21日の日の出は、根室が3時37分と一番早く、盛岡が4時8分、水戸4時20分、千葉4時24分、東京4時 25分、横浜4時26分、小笠原4時37分、名古屋4時38分、大阪4時45分、広島4時58分、鹿児島5時13分、那覇5時38分となります。 しかし冬場の太陽の通り道は南に傾き、地球の丸さが加わって、太陽はハワイの方角から上ってくる感じになります。08年元旦の初日の出は小笠原が6時20分で早いのですが、本土では房総半島の東端の犬吠崎が最も早くなります。ちなみに主要都市では千葉と水戸の6時49分が早く、ついで根室、東京、横浜の6時50分となります。それから静岡6時54分、盛岡6時56分、名古屋の7時ちょうど、大阪7時5分、広島7時16分、鹿児島・那覇7時17分、遅いのは福岡で7時23分(最も遅いのは対馬付近)です。
■第50号■忍者が愛用した時計とは?
戦国時代を中心に活躍した忍者は、初めての地でも確実に任務を遂げなければなりません。そのためには、方角や時間を正確に把握する必要があります。しかし、今日の腕時計のような便利な道具はありませんでした。彼らは一体、どのようにして時刻を知っていたのでしょうか。 忍者の愛用した時計は猫でした。猫は目に入る光の量によって瞳孔が変化する習性があるため、その習性を利用しておおよその時刻を読み取ったのです。当時の時刻制度が昼夜の時間をそれぞれ六等分する「不定時法」だったので猫時計には好都合でした。江戸時代末期の『拾玉知恵海』という文献に「猫の眼晴にて十二時を知る法」との記述があり、歌で紹介されています。「六丸く 四八瓜ざね 五と七は玉子なりにて 九つは針」とありますが、現在の春分や秋分の頃にあてはめれば、「六つ(朝と夕の6時頃)の瞳孔は丸く、10・14時は瓜ざね状、8時・16時は玉子形(楕円形)で、正午は(細い)針状になる」となります。 猫は飼い慣らしておけば、懐でおとなしくさせられるほか、冬はカイロ代わりにもなります。ゼンマイ切れで止まる心配もありませんし、落としても壊れないのが便利なところです。
■第49号■グランドフアーザー・クロックとは?
欧米の邸宅や会社の玄関ホールには、身の丈よりも大きい置時計が飾られていることがあります。英国では“ロングケース・クロック”と称されますが、米国では親しみを込めて“グランドフアザー・クロック”と呼んでいます。童話「7匹の子羊」ではオオカミが隠れますが、長い胴体の部分には大きな振り子と重錘の重りが収まっていますので、太ったオオカミだとちょっときついことでしょう。重錘の重りが下に降りようとする力をエネルギーに、長い振り子が左右に振れて時間を刻みます。掛時計の機械体を使った置時計というわけです。 初めてロングケース・クロックをつくったのは17世紀のフロマンティールでした。彼はホイヘンスの振り子時計の技術を取り入れましたが、振幅を短くするために長い振り子を望み、触れ角の大きい冠形脱進機を開発しました。1671年にクレメントが製作したロングケース・クロックには、フックが発明したアンクル脱進機が採用されていました。長さ約1メートルの振り子を使いながらも触れ角を小さく、円弧誤差を削減できたので、精度は格段に向上しました。 見栄えのするロングケース・クロックは次第に家具としての装飾性を高めていきました。ちなみに、少し小ぶりで、装飾の派手なものはグランドマザー・クロックと呼ばれています。
■第48号■「時の記念日」はなぜ6月10日なのか?
「時の記念日」は、日本で初めて「時計で測った時を知らせた日にちなんでいます。制定されたのは大正9年(1920年)で、提唱者は“生活改善同盟会”でした。同会は当時のインフレ社会情勢の中にあって、生活を簡素化、合理的にしようという運動のために結成され、実行要目の第1項に「時間を正確に守ること」を掲げていました。文部省が時間尊重の概念を広める計画でいることを聞いた同会は直ちに賛同し、同省が企画していた展示会への援助と、記念日の宣伝を実施しました。 日にちの選定は故事から採りました。日本書記には、中大兄皇子(後の天智天皇)が漏刻を斉明天皇6年(西暦660年)に最初に水時計を造ったとありますが、残念ながら日付の記述がありません。そこで「漏刻で分かる時刻によって鐘や太鼓を叩いて周囲に時刻を知らせた」天智天皇10年(671年)夏四月丁卯朔辛卯」(4月25日)を採用し、同日を新暦に置き換えたのです。
■第47号■日本標準時はどのように決まるのか?
「日本の標準時は明石の天文台で観測して決めている」なんて思っておられたら困ります。明石には天文台もありません。世界各地の天文台が太陽の南中時刻を観測して標準時を決めていたのは昔のこと。地球の自転の誤差が大きいことことが判明し、今では数10万年〜2000万年に1秒しか狂わないという高精度な原子時計で決められるのです。 世界各地にある200台以上の高精度な原子時計の計測データ(100〜1000万分の1秒以内の誤差精度)がパリの国際度量衡局に送られ、照合・検討の上で世界標準時が決定されます。もちろん、国際機関で「うるう秒」の挿入が決定されると反映されます。 日本は東経135度の子午線を標準時しており、決定した世界標準時より9時間進んだ時刻を日本標準時にしています。しかし、正式な世界標準時が決まるのは1カ月後(つまり1カ月前の時点の時刻)になることから、独立行政法人情報通信研究機構が18台の原子時計を使って仮の日本標準時を公報しています。仮と言っても差が生じても1億分の1秒単位の話ですから、同機構が告知する現在時が実質的な日本標準時になっています。
■第46号■昼の12時は午前なのか?午後なのか?
本当に正しい解答は、午前でも午後でもなく、『正午=正に午(うま)の刻』です。午前は「午の刻の前」、午後は午の刻の後」の意味なので、正午を山に例えればどちら側にも属さない分水嶺というわけです。これは英語でも同じで、正午=NOONを基準に、午前(A.M.)はラテン語のante meridiem(英語のbefore noon)、午後(P.M.)は同じくpost meridiem(英語のafter noon)です。 それでも、営業時間などどちらかに表示をしなければならないケースもあります。法律にあたってみると、明治5年に改暦を発令した太政官達が唯一の拠り所になるのですが、ここでは「午前0時=午後12時」と「午前12時」は午前に、「午後12時」は午後に規定されており、明らかに混乱があります。 法律に根拠を求められないとなると、論理と慣習に頼るしかありません。誤解を避けるには、「昼の12時」は12時間制で「午前12時」、または「午後0時」が適切な表示です。
■第45号■ハト時計のルーツはカッコー?
正時になるとハトが小窓から顔を出して鳴くハト時計は人気がありますが、ヨーロッパでのオリジナルの鳥はカッコーです。最初に作られたのは1730年ころのドイツ南西部に広がる“シュバルトバルト(黒い森)”に囲まれたトリベルグ付近です。この地方では冬になると雪で閉ざされるため、家の中で作業のできる木工作りが盛んで、「森のモミの木に止まって鳴くカッコーの姿」を時計にあしらいました。 カッコー時計が日本に入ったのは昭和の初期ですが、そこでカッコーはハトに代えられてしまいます。「カッコーは日本人になじみが薄い」「ハトは平和のシンボルだから」など様々な説がありますが、最も有力なのは「カッコーを漢字で表すと『閑古鳥』となって縁起が悪い」との説です。掛け時計は家や店の新築祝いによく使われますが、「閑古鳥が鳴く」のでは、祝いの品にふさわしくないからです。
■第44号■なぜ「暦年」と「年度」が併用されるようになったのか?
1年を表すのに紛らわしいのは、1月から始まる暦の1年と、4月から始まる年度が併用されていることだろう。「度」の有無を確認しないと、とんでもないことになる。米国などでは決算時期も暦年に統一されているのに、日本ではなぜ併用されているのだろうか。 これは明治期に英国の制度に習ったもので、かつてのイギリスでは新年が3月25日に始まる暦を採用していたが、世界標準の暦となったグレゴリオ暦を導入してからも、財政上の1年には4月から始まる会計年度を残した。これに伴って、一般企業も官庁の年度に連動する形で、3月に年間決算をまとめる会計年度を採用しているケースが多い。 日本の学校制度では、当初欧米を見習って大学が9月を学年の始めとする年度を採用したが、小中学校の学年や官庁の年度に合わせるため、大正8〜10年にかけて会計年度と同様に扱われたために、4月を新学期とする今日の学年度が採られている。
■第43号■オール数字をなぜアラビア数字と呼ぶのか?
時計の文字盤でよく見かける「123..」の算用数字を、別名「アラビア数字」と呼ぶ。この数字はインドで発明されたが、アラビアを経由してヨーロッパにもたらされために「アラビア数字」と呼ばれるようになった。 インドでアラビア数字の原型がまとまったのは8世紀頃だった。当時のアラビアは、東はインドの西部から西は北アフリカを経て現スペインに至る広大なサラセン帝国を築き、文化経済面でも隆盛を極めていた。算術に使える数字をもっていなかったアラビア人は、特に商人や数学者たちの間でインドの記数法を重宝するとともに、使いやすくするために少しずつ改変した(『時の国際バトル』文春新書)。 アラブからヨーロッパへは学問の世界や商人や十字軍による遠征などで伝わった。その後、アラビア数字の表記法はヨーロッパで現在の形に整えられる。ルネッサンス以降、ヨーロッパ文化が盛り返して世界の中心となると、政治や文化とともにアラビア数字は世界に伝わって行った。
■第42号■「桃の節句」になぜ「桃」の花が咲かないのか?
近年は伝統行事が見直され、3月3日の「桃の節句」は立派な雛飾りで祝うのがブームです。先祖代々で受け継がれた古式ゆかしい雛飾りも見かけますが、ひな壇に供えられる桃の花は造花であることが多いようです。市中の花屋に聞いてみると、3月3日では桃の花はまだ入荷しないのだそうです。 実は、これは旧暦と新暦の違いによるいたずらで、新旧の暦では約1か月のズレが生ずるのです。「桃の節句」が3月3日に定められたのは旧暦なので、今年の場合の新暦では3月31日になります。したがって、新暦で「桃の節句」を祝おうと思っても、肝心な桃の花が間に合わないというわけです。 そういえば、昔から伝わる小唄の「梅は咲いたか、桜はまだかいな」も、新暦に慣れた現代人には違和感があります。「梅は咲いたか、桃はまだかいな」が正しいのではないかと思うからです。しかし、桃の時節が新暦の3月31日ならば、桜が先に咲くのは当然でしょう。事実、花暦では、正月が「梅」、2月が「桜」、3月が「桃」です。日本人の歳時記は旧暦で数えられていることをお忘れなく..。
■第41号■時計の数は何と言って数えるのか?
「時計を数える単位は何が正しいのか」。これは案外難しい問題です。 掛時計には大きな振り子のついた形が主流だった30〜40年前までの掛・置時計には、当たり前に「台」が使われていました。ちなみに広辞苑で「台」の項を調べると「機械を数える語」と記されているので理に適っています。目録などに記載するには「卒業記念に母校に時計を一台寄贈する」などと記されれば、価値に重みを感じられて良いでしょう。 しかし、最近では時計が薄く、小さくなり、一般的に「個」が使われます。「個」は「ものを数える単位」と辞書に規定されており、無難な呼称です。一方、腕時計には「本」が使われます。「当店には常時〇〇本の腕時計を在庫しております」などと表現します。ちなみに広辞苑をひも解いてみると、「本」は「棒状の長いものを数える」とあります。 時計には多様な形があり、生活のさまざまな場面で活躍しているので、形状と状況によって適切な単位を選ぶ必要があります。
■第40号■正月が来るのが年々早く感ずるのはなぜ?
この感覚は世界中の人々に共通の感覚のようで、さまざまな学者が解明を試みている。もっとも有名な理論はフランスの心理学者ポール・ジャネーの立てた「ジャネーの法則」で、「人間の心理的な時間は年を取るにしたがって短くなり(速く進む)、年齢の逆数(ちなみに5の逆数は5分の1)に比例する」と説明する。したがって、50歳の人間の1年は10歳のときの5分の1にしか感じられないと言う。 イギリスの心理学者ジョン・コーエンは、細胞の新陳代謝と体内時計の関係で説明する。体内時計は同じスピードで時間を刻んでいても、新陳代謝が弱まることによって、時間の流れる速度を速く感ずる。これは、高速道路を2台の車が並行して走っているときに、自分の車がスピードを下げると相手の車がスピードを上げたように感ずるのと同じだ。若いうちは新陳代謝と体内時計のスピードが同じだが、年をとるにつれて新陳代謝のスピードが遅くなり、相対的に時間が進むのを速く感ずるというわけだ。 この論理は分かりやすく、説得力もあるのだが、時間を速く感ずるのは老化現象ということになる。
■第39号■なぜ時計の文字盤のローマ数字には「TTTT」を使うの?
4に相当するローマ数字は一般的にはWなのだが、時計の文字盤だけは「TTTT」と書かれる。 これにはエピソードがあって、14世紀にフランスの国王シャルルV世がドイツから招聘したヘンリー・ド・ヴィックに宮廷の塔時計をつくらせた時に、時計の文字盤のWを、あえて「TTTT」に改めさせたことがきっかけと言われている。自分の称号のXからTを引くのは縁起が悪いとの理由だったようだ。もともと当初のローマ数字の様式にはTを加えていく「加法式」と、要所となるXや]から数を引く「減法式」があったのだが、現行のローマ数字は両様式を組み合わせて使われている。 この時計は1370年に完成し、現在この建物はパリ市内のシテ島で高等法院として現存しているので、パリを訪れた折りには話の種に1度ご覧になってはいかがだろうか? 14世紀の王様の我がままが現代の時計の文字盤に引き継がれている結果になっているが、積極的に変えられなかったのは、これによってオリジナリティがあり、かつデザイン的なバランスが良い時計専用文字が完成したと評価されているようだ。
■第38号■「うるう秒」って何?
2006年の元日には7年ぶりに「うるう秒」が1秒加えられます。でも、「うるう秒」ってどうなっているのかご存じですか? かつて、「1秒」の長さは天文観測による「天文秒」を基準にしていましたが、世界の人々が正確な時間を追求してきた結果、1967年から原子時計の刻む「原子秒」に切り替えられました。 一方、正確な「原子秒」の刻む原子時計で測ると、地球の自転は1世紀あたり2ミリ秒(1000分の2秒)遅くなっていることが判かりました。原子時計による理論上の時刻と、実際の地球の時刻との差を調整するのが「うるう秒」で、1972年から実施されています。この差が0・9秒以上拡大しないように調整されますが、各国がバラバラに実施をすると混乱が生ずるので、国際協定によりパリの国際地球観測事業(IERS)が、世界中の主な原子時計と天文観測のデータを元に挿入の時期を決定します。 具体的には、59秒の後に仮の60秒を挿入することによって1秒を増やしますが、来年は普通の年よりも「1秒」長くなります。ちょっとだけ得した気分になりませんか?
■第37号■時計の文字盤はなぜ12から始まるのか?
皆さんは時計の絵を描くとしたら、文字盤の頂点の数字は「0」にしますか、それとも「12」にしますか? 時計らしさを考えて「12」にするはずです。数字はゼロから始まるのに、時計の文字盤はなぜ「0」ではなく「12」から始まるのでしょうか。不思議ではありませんか? 人類が初めて「ゼロ」の概念を発見したのは8世紀のインドでした。しかし、そのとき時計は既に発明されていたのです。時計の発明は紀元前3000〜4000年で、「12」で始まる文字盤の日時計が使用されていました。その後、1300年ころに機械式時計が発明されるなど時計は発展し、様々な変化を遂げて行くのですが、「12」を頂点に戴いた文字盤は修正されることなく、今日まで原型を保っているというわけです。 つまり、時計の文字盤が「0の発見」よりも先だったのが「12」になった理由ですが、時間を計測するストップウオッチの文字盤だけは「0」が採用されています。
■第36号■赤穂浪士が集合時刻を知りえたのは?
主君浅野内匠守の「松の廊下」の恨みをはらすために、赤穂浪士が吉良上野介邸に討ち入ったのは、元禄15(1702)年12月14日でした。年末恒例の話題ですが、時にまつわる興味深いエピソードがあります。 幕府からも「仇討ちに決起する可能性が高い」と警戒されていたため、浪士たちは隠密裏に準備を進めました。しかし、決行日に47名が徒党を組んで吉良邸へ向かえば、町奉行によって阻止されてしまいます。腕時計の無かった時代に浪士たちはどうやって“指定時刻”に集まれたのでしょうか? 討ち入りの計画書『人々心得之覚書』によれば「夜半九ツの鐘を合図に物静かに事前に定めた三カ所に集合始めた」とあり、吉良邸から近い本所横川町の『時鐘』の音を、合図に使ったものと推定されています。 夜半九ツの鐘で、3カ所の隠れ家に普段着で集まりました。隠れ家はそれぞれ吉良邸から歩いて約1時間程に位置する場所に事前に確保されており、万端を整えた浪士たちは合図とされた鐘で出陣しました。所要時間に差が出ないよう、はやる気持ちを抑え、いつもの速さで歩いたのです。そして、吉良邸に到着してからはお馴染みの展開となります。 ちなみに、江戸では報時となる時鐘が9ヵ所以上で撞かれていたと伝えられています。
■第35号■時計の針はなぜ「右回り」なのか?
外車は左ハンドルが多いのですが、「スイス製の時計を買ったら針が左回りで困ったよ」などということはありませんね。調べて見ると、「時計の針は右に回るように」決められた規格も規則も無いのですが、世界の時計メーカーはすべて「右回り」の時計をつくっています。なぜでしょうか? 鍵は時計の歴史にありました。時計の起源は紀元前3000−4000年前にエジプトで製作された日時計に始まります。日時計を南半球でつくると影は左に回りますが、北半球では影は右に回ります。しかし、当時、時計をつくれる文明を持った民族は北半球にしか存在しなかったために、日時計の影は右回りになりました。そして、14世紀ころに機械式時計が発明されるのですが、針の向きは日時計を見習ったために右回りになった、というのが通説になっています。 以降7世紀にわたって律義に引き継がれているのが時計のすごいところですが、世界中で統一されているからこそ、どこの国で生産された時計でも、すぐにどこででも使えるのですね
■第34号■月齢表示(ムーンフェイズ)は何の役に立つの?
腕時計にある月齢表示とは、時計文字板の三日月型の切り込みから顔を覗かせている月の相のことです。月は約29・5日の周期で地球の回りを公転していて毎日表情を変えますが、月齢は朔(ルビ=さく)(月が太陽の黄道の方角に一致した時=新月)を基準(月齢0)として、上弦(7・4)、満月(望=14・8)、下弦(22・1)を経て、再び朔に戻ります。ムーンフェイズは29・5日の周期を表示するために円盤の上下に2つの月を描き、59日で一周します。 月は太陽との位置や距離によって地球に様々な影響を与えていますが、月齢を理解していると、生活の知恵を活用できます。端的な例が海の潮で、干満の差の大きい大潮(満月と新月の時)と、差の小さい小潮では魚の釣れ方にも差があり、船底にキール(船を安定させるために船底から突き出している棒)の付いたヨットの場合は、潮の大小で通れる水路も変わってきます。また、女性特有の身体リズムにも密接な関係があるほか、満月・新月と満ち潮には出産が多く、引き潮には死亡が増えるとの統計もあります。さらに、海の生物には、満月のときに繁殖や産卵を行う例も少なくないことや、満月になると人体の水分(80%を占める)が張って精神的緊張感が高まるというバイオタイド理論も注目されています。
■第33号■「時と忍耐は桑の葉を紬に変える」
長い間耐え忍んで努力を続けていれば、桑の葉を紬(大きな成果)に変えることができるという例えを込めた教訓。
■第32号■「時至れば蚯蚓も龍となる」(中国)
時機(タイミング)をうまく捉えれば、ミミズのように力のない者でも龍のように強者になれるという教え。「時が満つるのを待て」の意。
■第31号■日本で最初に造られた時計
記録で確認できる日本で最古の時計は、日本書紀に登場する漏刻(水時計)です。斉明天皇六年五月の欄に、「皇太子(後の天智天皇となった中大兄皇子)初めて漏刻を造りて、民をして時を知らしむ」と記されています。古代の日本文化には遣唐使や遣随使など、中国から学んだものも多いのですが、時計もその1つでした。 水時計の原理は「同じ面積であれば、水が溜まる(減る)時間は一定」なことを利用して時間を知る仕組みですが、水圧や水温などの影響を受けるため、長時間にわたって高い精度を維持するのは難しいものです。「漏刻」では水流を均一化するため多段(4ないし3段)の木箱を置き、1番上の木箱に満たす水を管によって順々に下段の箱に送り込みます。最後の木箱には浮き子が用意されていて、その浮き沈みで示す目盛りで時刻を読み取ります。天智天皇の造った漏刻の遺構の一部は奈良の明日香村の水落遺跡から発見され、全体が復元されましたが、シミュレーションの結果は驚くほどの高い精度でした。
■第30号■時の花をかざしにせよ
髪に挿すかざしには、その季節の咲いている花を選ぶのが良い。つまり、この世を渡るのには、我を張らずに時流に乗って行くのが賢明だ、という意味です。
■第29号■待てば海路の日和あり
どんなに荒れている海でも、待っていれば航海日和のなぎの日が訪れる。物事を実行するにはタイミングを弁えることが大切との戒めなどに引用します。
■第28号■空に浮かぶ「時間の芸術」花火
夜空を彩る花火は夏の風物詩に無くてはならないものですが、打ち上げ花火の決め手は「時間のコントロール」です。火薬で打ち上げられた花火の玉は筒から飛び出すとともに導火線に引火しながら上昇し、推力が尽きたところで一瞬空中に止まります。この時に導火線を伝っていた火が中心部に達し、補助着火薬に点火して炸裂します。星と呼ばれ内包されている火薬は吹き飛ばされながら着火し、燃えながら色を出します。色を鮮明に変化させるには、火薬に着火するタイミングと燃焼時間を揃える必要があり、花弁の大きさ、変色の時間差を織り込みながら、星の大きさ、仕切り紙の厚みや強度を決め、玉を作り上げるのです。 ある花火工場の例では、「引先紅」(花火が開いて星がスーッと尾を引き紅に変化して消える型)の標準的3号玉(直径約9センチ=地上から120mの高度に達して直径60mの花を咲かせる)では、上昇に3・8秒、尾を引くのに0・7秒、紅に変化して消えるまでに1・0秒の、合計5・5秒で燃え尽きる計算を立てています。
■第27号■人は時を測り、時は人を計る(イタリアの諺)
人間は時間を測りますが、『時』の方でも人の大きさを測っているという意味で、その場は何とか繕ったとしても、時間が経過することによって、行為がさまざまな結果をもたらし、その人のスケールを浮き彫りにしてしまう、ということです。
■第26号■時の用には鼻を削げ
本当に急がなければならない大切な用事には、たとえ自分の鼻を削いでしまうようなことになっても、時間を優先させよとの教えです。「時間が命の案件では手段を選ばない」ことになります。
■第25号■時を得た一針は九針の手間を省く(イギリスの諺)
洋服が破れたときに、すぐに繕えば僅かな手間で済みますが、放っておくと繕うのに大変な手間がかかるとの意味です。オリジナルの英語では“A stitch in time save nine.”同様の諺はフランスにもありますが、おもしろいことに九針が千針になっています。
■第24号■あいさつは『時の氏神』
『時の氏神』はタイミング良く現れて、その場をまとめてくれる有り難い人のこと。あいさつには、季節を含め「時」をわきまえた言葉が最適であるとの示唆。「時」には誰もが関心がある一方で、誰も傷をつけない性格を持つ便利なものと言えます。
■第23号■クロノグラフのミニ歴史
ウオッチの付加機構として人気があるのがクロノグラフ。すなわちストップウオッチ機構ですが、クロノは「時」、グラフは「描く、記録する」との意味です。タキメーター(走行している車の平均速度などを算出)やテレメーター(距離などの算出)との組み合わせで使うと、さらに便利です。 原理は1720年に英国人ジョージ・グラハムによって考案されました。当初のクロノグラフは単純な仕組みで、回転している文字盤にインクのついた針を押し下げて印をつける(点印式)方式でした。グラハムはこの発明で「クロノグラフの祖」と呼ばれるようになりました。 1776年にはジャン・モイズ・プーゼが初めて秒針が1秒に1回進む時計を創作し、1862年にはアンリ・フェレオル・ピゲが任意に秒針をゼロに戻せる機構の付いたクロノグラフを製作しました。1822年にパリのリュッセと、ブレゲが文字盤を固定し針を動かす方式を考案しましたが、44年頃にアドルフ・ニコルが今日の原型となる針の方を動かす原理を発表しています。腕時計のクロノグラフは1915年に実現しました。
■第22号■秒以下の単位はなぜ10進法なのか?
われわれは「男子100m短距離走の世界記録は9秒77」などと言っていますが、9秒は60進法で、77は10進法などとはあまり意識していません。しかし時間の単位は、時間が12進法、分・秒が60進法、秒以下は10進法と複雑です。 時間に12進法や60進法が取り入れられたのは、古代バビロニアで使われていたシュメール数学によるためですが、近代になって計量技術の発達や社会からの要求によって、秒以下の補助単位が用られるようになりました。補助単位に10進法が使われるのは、近代数学や1799年に導入されたメートル法に10進法が採用されたからです。 ちなみに、1896年に開催された近代オリンピック第1回のアテネ大会で公式タイムの計測に使用されたストップウオッチは5分の1秒単位までしか計測できず、10分の1秒単位のストップウオッチが登場したのは1932年のロサンゼルス大会から、そして100分の1秒単位は 1952年のヘルシンキ大会でした。
■第21号■左回りの時計がある所はどこ?
世界中の時計の針が右回りになったのは、工業規格などの法律で決まっているものではなく慣習ですが、時計の始まりとなった日時計の影響と考えられています。しかし、世界中で右回りが守られているために、どこの国で製造された時計でも世界中ですぐに使える利点があります。 ところが世の中には、あえて左回りの時計を設置している場所があります。理髪店や美容院です。お客さんが鏡に映った時計の針をそのまま読み取って、慌てることがないようにとの配慮からです。かつては理髪・美容専門に左回りの時計を販売していた会社もありましたが、最近は少なくなり、実際に掛けている店もほとんど見かけなくなりました。また、たまに「おもしろ商品」として、左回りのウオッチが販売されることがありますが、使って見ると慣れていないために錯覚して使いにくいことが判ります。
■第20号■体内時計の周期も1日24時間?
人間の体内時計の周期は研究によって、1日が約25時間であることが判りました。ドイツのユルゲン・アショフが外界から隔離された地下室の中で人々を3〜4週間生活させてデータを収集したところ、彼らの睡眠、目覚め、体温、尿の排出量と尿中のカルシウム、カリウムの量はいずれもきれいな日周のリズム(概日リズム)を描き、そのサイクルを平均すると約25時間でした。体温、血圧、心拍数などの生理的機能は“草木も眠る丑三つ時”と言われている午前2時から3時頃に最低になりますので、人々の生体リズムはこの時間帯で調整されると考えられています。 海外旅行の時などに生ずる時差の調整に数日かかるのは、これら体内時計、睡眠のリズム、生理的機能をコントロールする生体リズムが揃って調子を取り戻すのに時間がかかるためです。人間の体内時計は脳の本体で1日を約25時間で刻んでいるのですが、太陽の光で24時間の地球の周期に補正されているのです。
■第19号■駅の大時計にはなぜ秒針がないの?
街中で見かける大時計や駅のホームの時計には、コチコチ刻む秒針が見当たりません。発車時間までまだ30秒あると思って駅弁を買っていたら、発車ベルが鳴りだして慌てたことなんてことはありませんか?大きな時計を1秒ごとに運針させるのは大変なので、1分に2 回だけ30秒まとめて運針させているからです。 大きな時計で秒針を動かすのは大変です。サイズが大きくなれば針が重くなること、垂直に回転させるには重力が加わって重さが変化するために、正確に動かすのが難しくなるからです。1時から5時位まで針が下りに向かうときには、針には自重も加わって速度を速める傾向にありますが、7時から12時までは重力に逆らって針を持ち上げようとするため、速度は遅くなります。しかも、重力は針の傾きの位置によって変化しますので、すべての位置で異なるのです。ですから、同じ運針力を針に与えても針は均等なスピードを維持できないため、毎秒の運針力をコントロールする機構を組み込まなければなりません。ガラスで覆われていない裸の針の場合には、風の影響も加わります。
■第18号■電話局がなぜ時間を教えてくれるの?
電話会社による報時サービスは1928年にフランスのパリで始まりました。当時は自宅の時計を合わせるために電話交換手に時刻を聞くことが日常化していたことから、電話会社がパリ天文台と回線で結んで正確な時刻を有料で知らせるサービスを始めたのです。 日本では1955年に電電公社が東京地区で試験的にスタートさせたのですが、57年から全国に拡大し、64年からは番号を117番に統一しました。当初は 1日分の時刻を人間が吹き込んだ録音テープの声を流していましたが、91年からは時間を伝える音声の断片をコンピューターで編集し、対応しています。使用している時計は精度の高い水晶時計で、その水晶時計を日本標準時を知らせている電波で補正しているので非常に正確です。時刻を知らせることには公共サービスでもありますが、実際に良く利用されています。利用状況は1日に90万回、年間で3億2850万回で、国民1人当たり、約3回利用している計算です。ちなみに、NTTには電話回線使用料が1回10円としても、年間売上が32億8500万円になります。
■第17号■スイカカードの改札は0・2秒の早業
鉄道の運賃カードは、カードを差し込む磁気式から、改札機にかざすだけのIC式への切り替えが進んでいます。プラスチックカードにIC(集積回路)を埋め込んだもので、カードを読み取り装置に近づけると無線や磁気で交信し、多くのデータを瞬時に書き換えることができます。代表的なのは「スイカ」「イコカ」(JR)、「パスモ」「ピタパ」(私鉄)です。 実用化には交信時間の制約が課題でした。ラッシュアワーに許されるデータ処理時間は1枚あたり0・2秒間ですが、通信領域で止まっている間に、ファイルの解除、カードの存在確認、認証、データの読み出し、判定、書き込み、確認作業を行わなければなりません。当初の設計では最大0・9秒も掛かりましたので、100ファイルに区分されたデータを項目ごとに処理するのではなく、必要な8ファイルを同時に開いて併行処理することで、0・1秒以内に縮めることができました。一方、フィールドテストを行ってみると、カードが0・2秒間止まらないケースが発生したので、読み取り装置の埋め込まれている部分の設計を平面から斜めに盛り上げたところ、乗客がカードを一瞬止めてくれるようになりました。
■第16号■宇宙船で使われる時間は?
飛行機の標準時には、離陸後は世界時(グリニッジの標準時)を使用することが定められていますが、地球の周りを約1時間半で1周する宇宙船では異なります。 最初に有人宇宙船を打ち上げたロシアは、モスクワ標準時を適用しています。明快ですが、宇宙飛行士たちにとっては現実に宇宙で体感している時間や日の出も正午も関係なく、時間は単なる記号と化します。 一方のアメリカは「打ち上げ後時間」という新たな標準時間を設定しました。ロケットの打ち上げの時に行う3・2・1・0と秒読み(カウントダウン)を、打ち上げ後もそのまま前倒しにして使用するもので、例えば、「船外活動は打ち上げ後時間の22時間33分44秒後に開始せよ」などと使用されます。何れの地域の時間帯も使用していないところがミソで、宇宙飛行士は地球の時差や昼・夜を意識することなく活動できるメリットがあります。
■第15号■本当の「花時計」は開花で時が分かる
花時計を見つけると心が和みますが、ほとんどは文字盤部分に花が植えられているだけの「花壇時計」です。しかし、1750年頃にスウェーデンの植物学者カール・リンネは、花の開花や閉花で時刻が判る本当の花時計を試作しました。6時オウゴン草/7時センジュギク/8時ヤナギタンポポ/9時ノゲシ(以上開花)/10時ヤブタビラコ(閉花)/11時アマゾンユリ/12時トケイソウ(以上開花)などを配置することで、実際の時間との誤差が30分以内で機能する花時計でした。 日本でも生物学者の十亀好雄氏が日本標準時の基準となる明石で機能する花時計の例を発表しています。例えばムラサキツユクサは午前5時10分に開花し12時25分に閉花、タビラは9時から開花し午後2時30分に閉花するなどです。地域と季節が変われば、配置する植物も替えなければなりませんが、花を開かせる要因は太陽光ではなく(影響はある)、体内時計によることが判ってきました。
■第14号■アルペンスキーの着差はどこまで分かる?
ウインタースポーツの花形のアルペンスキーは、スピード感とコース上でのターンの切れ味が魅力のスポーツです。中でも大回転は、最大斜度40度以上もの斜面を含め、100〜130キロのスピードで滑り降りなければなりません。競技のルールでは、勝負は100分の1秒の差で決まりますが、94年のリレハンメルオリンピックでは、トップと2位との差が0・04秒で、1秒の間に15人もの選手が集中するという稀に見る大接戦になりました。 今日使用されている電子計時では、アルペンスキーは1000分の1秒単位で計測し、100分の1秒単位で表示しますが、距離にして約3キロ、時間にして約2分のコースでの100分の1秒は距離に換算すると僅か5センチです。ということは、100分の4秒はスキー板の20センチの長さに過ぎません。天候が始終変化し、起伏に富んだ大自然のコースを約3千メートル滑りながらも、5センチの差で順位が決まるという“非情”な競技です。
■第13号■デジタルとアナログ時計、それぞれの良さは?
時計の表示には、数字で時刻を示すデジタル式と、針で時刻を表示するアナログ式があります。デジタルは 100分の1秒など細かい時間を表示することや、時刻を素早く読み取ることに長けており、表示画面を切り換えてさまざまな情報を表示する機種があります。アナログ式の文字盤は飽きのこない美しさが特徴で、大まかな時間を見たり残り時間を知るのに秀れています。 時間精度の比較ですが、同じランクのクオーツ式の駆動体を使用していれば、問題になるほどの誤差にはなりませんが、強いて比べればデジタルの方が正確です。デジタル式は最後まで電子信号で伝達されますが、アナログ方式は最後の表示段階で電子信号をアナログの針に変換する段階を経るからです。それでも若干の誤差の生ずる可能性という程度です。むしろ問題なのは、駆動体にどの程度のランクのものを使用いているかです。デジタルもアナログ式もさまざまな精度ランクに分かれていますので、高い精度を求めるのであれば、精度の高い時計を選びましょう。
■第12号■世界で一番早く朝がやってくる国は?
太平洋上の日付変更線から最も近い西側に位置する国が、世界で一番早い朝を迎えることになります。日付変更線は経度180度を基本に、北極点から南極点まで地球を南北に縦断していますが、経度180度上にあるのは全体の3分の2程度で、北と南でクネクネと曲がっています。仮に、変更線が直線だけで突き進むと、線上にある国々の領土や領海を分断し、国の中で日付けがズレてしまうためです。 近年まではトンガ王国と西サモアの間の海を通過する部分が最も東側に位置するので、トンガの朝が最も早いとされていたのですが、東経170度から西経150度に横たわるキリバス共和国が1995年に変更線の変更宣言を行ったのです。キリバスは大小33の島からなる共和国で、「世界一日の出の早い国」を観光資源にすることを目論んだのです。そのため日付変更線は「大きな出べそ」のように西半球に食い込んだ形になってしまいました。
■第11号■カーナビを左右するのは時計の精度
運転席につけたカーナビのお陰で、初めて訪れる土地でも安心して運転できます。カー・ナビは、GPS(全地球測位システム)と、CD−R0Mに記憶された地図情報を組み合わせたシステムです。 カー・ナビは地球の回りに24個配置されたGPS衛星からの時刻電波を受信し、電波の到達所要時間から衛星までの距離を算出します。その作業を方角の異なる3個の衛星に対しておこない、算出された各々の距離を組み合わせることによって、地球上での自分の位置を割り出して地図上に表示します。時刻電波の基となる原子時計の時間精度は、30万年で誤差が1秒以内に収まる高い精度です。 しかし、この測定距離の誤差ではまだ車の運転には支障があるため、FMラジオ局が送信しているGPSの補正データや、日本道路交通情報センターが流しているVICS交通情報、車輪の回転数などの情報で補正しています。それによって、誤差を数10センチ程度に抑え、立体交差の側道や、車線までを表示できるようになりました。
■第10号■世界標準時はなぜイギリスが基点なのか?
世界の主要国の中で最初に夜が明けるのは日本です。したがって、ヌーボーワインを世界で初めて飲めるという恩恵もあります。しかし、世界標準時の基点はイギリスのグリニッジなのです。なぜなのでしょうか? かつて船乗りたちが基準とする子午線は、自国の天文台の経線を充てていましたが、16世紀に遠洋航海が本格化してからは、次第に列強国の子午線に集約されていきました。しかし、海図作成の基準に多く採用されていたフランスと、海運国として急速に商船隊を拡げていたイギリスとの間で、主導権争いが激しく繰り広げられました。 しかし、フランスは同時に度量衡の分野でメートル法の世界制覇をもくろんでいたため、時間の分野はイギリスに譲りました。その結果、1884年に『本初子午線及び計時万国公会』会議が開催され、イギリスの提案である「グリニッジ天文台の子午線を世界の経度の基準(本初子午線)として採用すること」「世界の時刻は本初子午線の時で24時間制をとること」が決議され、晴れてロンドン近郊のグリニッジが世界標準時の基点になったのです。
■第9号■腕時計の発明者は誰か?
今や当たり前になっている腕時計ですが、その歴史は比較的新しいのです。先に時計を腕に着けたのは女性でした。19世紀の始めにウオッチブレスレットを楽しみ出しました。時間精度は当てになりませんでしたが、動く宝飾品として上流社会の貴婦人たちの注目を集めました。その後精度を高めた時計は懐中時計に進化し、紳士はもっぱら懐中時計をチョッキのポケットに忍ばせていたため、腕時計は婦人たちの装飾品になっていました。 ところが、一刻を争う戦場では、ポケットからいちいち取り出さなければ時間を読めない懐中時計は不便でした。19世紀末の戦争を機に、一部の兵士が懐中時計を腕に巻き付けて使用し、軍隊でも装備品として腕時計を調達する動きも出てきました。そして、戦場から復員してきた兵士たちが着けていた愛用品が1900年代初頭に市民に流行りました。軍用品として使われた腕時計は、実用性を認められ、女々しいイメージも払拭されたことから、一般の市民にも受け入れられたのです。今となっては最初に腕に巻き付けた兵士を捜し出すことはできませんが、後世に残る大発明でした。
■第8号■3時の“おやつ”の由来は?
子供のころは3時の“おやつ”が待ち遠しいものでした。国語時点を引くと、「“お八つ”とは、午後の間食。八ツ時(=今の午後2時ごろ)に食べる」(岩波国語辞典)とあります。要するに、“おやつ”は江戸時代の時刻制度で八ツ時に食する間食のことです。 江戸時代の時刻制度の一刻(とき)は、今の約2時間に相当していましたが、時刻の呼び方は、「子、丑、寅..」など12支を当てる方法と、「明け六つ」「暮れ六つ」など数字で表す方法がありました。数字を用いる方法は、「子の刻」と「午の刻」を「九ツ」として、ひとつずつ減るので、「八ツ」は今日の2−4時にあたります。午後2時では昼食からの時間が近すぎるので、午後にひと働きした3時(八ツ時半)頃に定着したのではないでしょうか。
■第7号■女性は腕時計をなぜ手首の内側にするのか?
年配の女性には手首の内側にしている人を良く見かけますが、この習慣には女性の社会的地位が関係しています。第2次大戦前の日本では女性の社会的地位は低く置かれ、偏見から、女性が新聞を読むことや時計をすることは生意気と見なされていました。そこで、女性は目立ちにくい小ぶりな時計を腕の内側にそっとしていたのです。 「戦後強くなったのは女性と靴下だ」と言われましたが、昭和も40年代になると“女性解放”“ウーマンリブ”が流行語となり、女性用の腕時計も大ぶりなデザインが流行りました。画期的変化は、腕時計を腕の外側にする女性が増えたことです。目立つ時計をして忙しく行動するキャリアウーマンが「かっこうが良い」風潮になりました。 今や女性が時計を手首の外側にしようが内側にしようが気にならない時代になりましたが、時計を見るときのしぐさに違いが現れます。外側にしていると肘を突き出すことになりますが、内側にしていれば手元で手首を反転させるだけで時を見ることができて、動作が小さく、慎ましやかになります。そのしぐさが「女らしい」と、内側にする若い人が増えているようです。
■第6号■飛行機の出発時刻は離陸時なの?
航空会社の時刻表には「国内線は出発時刻の15分前、国際線は1時間前までに搭乗手続きを済ませてください」などの注意書があります。では、出発時刻とはどの時点を指すのでしょうか。飛行機が乗降用ドアを閉める時?滑走路から離陸の時?それとも...? 飛行機の出発の手順は、エンジン始動、乗降用ドアの閉鎖、車輪止めを外して地上走行を開始、滑走路から離陸、となります。一方、飛行時間は、出発空港の滑走路を離陸する時刻から目的地空港に着陸する時刻までの時間なのですが、この時間を目安にしたのでは乗客は乗れ遅れてしまいます。 そこで、航空会社は旅客に案内する時刻にブロックタイム(区間時間)を使います。ブロックタイムとは、飛行機が車輪の車止め(ブロック)を外して地上走行を開始する時点を出発時刻とし、目的地の空港の駐機場に着いて車止めでブロックした時を到着時刻としています。
■第5号■時計を長持ちさせる簡単な手入れ法
時計はちょっとした気配りや手入れで長持ちします。精密機械でできている時計の大敵は水分・湿気、ホコリ、強い磁気、電池の液漏れなどです。汗をかいたり、海水につけた時計をそのまま放置するのは良くありません。水分がアカやホコリを吸い寄せて、リュウズ周りやケースの隙間にゴミを付着させたり、汗に含まれる成分や塩分がケースなどに影響を及ぼす可能性があります。海水につけたら、真水で軽く洗い流し(非防水の時計は乾いた布で水分をふき取り)、乾かしてからしまいましょう。 強い磁気は時計に悪影響を与えます。クオーツ時計は強い磁気が近くにあるとモーターが止まって遅れの原因になりますし、機械式時計が強い磁気を浴びて磁化されると取り除かなければなりません。磁気ネックレスなどの健康機器は時計に近づけないようにしましょう。また、クオーツ時計の場合は電池の切れたまま放置しておくと、液漏れを起こして時計に被害を与える可能性がありますので、なるべく早く新しい電池に交換してください。
■第4号■腕時計はなぜ左手にするのでしょうか?
腕時計は衝撃や振動から守るために、利き手と反対の手にするのがお勧めです。特に機械時計は精密機械で、先端の細い軸の上で機械を支え、しかも軸が回転する構造になっていますので、時計をした腕で机をたたく動作でも細い軸には何百倍もの自重がかかります。大事に扱っているつもりでもテンプの振り切れや、巻真折れ、といった故障があります。しかし、時計の電子化は部品点数を減らし、金属中心で構成されていた部品の素材に樹脂(プラスチック)を採用できましたために軽くなりました。同時に機械的な動きが少ないので、電子時計の衝撃に対するタフさは大幅に向上しました。 また、一般的に機械式時計は、ゼンマイを巻くリュウズの位置が三時方向(右側)についているため、右手でしか巻けないという理由もありますが、クオーツ時計はゼンマイを巻く必要もないので、右腕にしていても特段の不便はありません。しかし、利き腕を避けた方が腕時計の重さを意識する煩わしさも減ることは確かです。腕時計を左手にするのは「高かった時計を大切に使おう」と心遣いから生まれた習慣とも言えるでしょう。
■第3号■「時差ボケ」から早く回復する方法は?
海外旅行で戸惑うのが、身体が現地時間に順応しない“時差ボケ”(正式症状名は「時差症候群」)でしょう。時差を調整するには概日リズムの「位相の概念」(人間の身体の1日のリズムは強い光を浴びている時間帯を核に形成されているという理論)を利用する方法が効果を上げています。「位相」理論では、身体が「夕方から夜半」にある時に強い光を感ずると、「位相は後退」して身体のリズム上の昼間を伸ばすことになり、「夜半から朝方」に強い光を感ずると「位相は前進」し、昼間を繰り上げます。 米国西海岸への旅行を例に取って見ましょう。日本を午後5時に出発し現地時間の午前10時に到着すると、身体の体内時計はまだ午前2時で「夜半」を越えていません。このまま強い光を浴びると、前日の昼間を伸ばす作用に働くので、到着時はサングラスや帽子で身体を太陽からなるべく遮蔽し、すぐにホテルに入って睡眠の続きをとり、午後の2時頃から外出するのが理想的です。現地に午後2時に以降に到着する場合には、機内でなるべく睡眠を取り、到着時点から積極的に太陽の光を浴びる方が良いことになります。
■第2号■クオーツ時計はなぜ正確なのか?
クオーツ時計にも使われている水晶は石英の結晶で、神秘的な美しさで人々を魅了することから、装飾品として愛用されたり、占いにも使われています。ところが電気的刺激を与えられると、正確な周期で振動を発する特性があります。 一方、時計は時間精度の命となる時間源に「正確で多く振動する」ものを求めてきました。1秒間に1mの長さの振り子は1往復、機械式腕時計のテンプは5〜10回の振動ですが、水晶は数千回から数百万回ですから、比較にならない高精度が期待できます(高速で回わるコマの回転が落ちてくると回転がふらつくのに似ています)。 クオーツ時計は、電池からの電気で水晶を振動させ、取り出した高い振動数をICを使って1秒に1回の正確な信号に変えて針を回転させるのです。機械式腕時計には1日に10〜15秒程度の誤差(中級品)が生ずるのですが、クオーツ腕時計は1か月に10〜15秒程度の誤差(中級品)しか出ません。時計の心臓部で水晶が活躍しているというのは驚きですね。
■第1号■七夕に天の川が見えにくいのはなぜか?
七夕にひこぼし(牽牛星)とおりひめ(織姫星)のデートを楽しみにしていたのに、雲が晴れず悔しい思いをしたことはありませんか。七夕伝説は中国からもたらされ、古来から牽牛星(わし座のα星アルタイル)は農業の適時を知る標べとされ、織姫星(こと座のα星ベガ)は養蚕や裁縫の象徴とされてきました。伝説によれば、ひこぼしとおりひめは七夕に年に1度の逢い引きを楽しむとされ、この日にちなんで女性が裁縫の上達を願って乞巧奠(きこうでん)という祭が行われていました。 しかし、7月7日頃の日本では梅雨が明けていないことが多く、天体を観察するのには適していない季節なのです。旧暦の7月7日を新暦に直すと7月30日から8月28日頃にあたり、今年は7月31日となります。7月も中旬を過ぎると本州でも梅雨が明け、天候も安定して澄んだ夜空を見れます。そこで、観光用に行われる各地の七夕祭りは、1か月遅らせて8月7日に行われることが多いのです。






